山中城跡の「城下」は、西坂で最後の集落である。
そこを登りきったところに駒型諏訪神社があり、「山中城址」の石碑もある。（11：49　三島市山中新田・駒型諏訪神社前）

　
ちょうど目の前に、茶屋竹屋があった。床机には、コスプレ用かっぱと三度笠もある。
干してある唐辛子の赤が鮮やか。（12：01　三島市山中新田・駒型諏訪神社前）

　
山かけそばを頼む。山間の茶屋なので素朴なつくりではある。
しかし、驚かされたのは本わさびを使っていたこと。さすが、伊豆の国である。（12：03　三島市山中新田・茶屋竹屋）

　
茶屋の北側で旧東海道は国道を離れていく。
周囲の環境に合わせてか、歩道橋の支柱が樹木のような地肌になっている。（12：18　三島市山中新田・茶屋竹屋北）

　
すぐに杉木立に石畳といういつもの風景になる。
小枯木坂を登ると、また階段で国道に合流する。（12：23　三島市山中新田・茶屋竹屋から北方）

　
国道から看板が左に曲がれと教えてくれた。ところが、どう見ても近所の農家へ行く道にしか見えない。
しかも、東海道は家の前でもう一度右に曲がり、畑の間を裏山に抜けていく。（12：34　函南町桑原・農場前バス停付近）


どういうわけだか、同じような写真ばかり撮っている。確かに、同じような風景ばかりが続くのだが。
このあたりは大枯木坂と呼ばれるあたりか。（12：43　このあたりは左が三島市、右が函南町桑原らしい・農場前バス停から北）

　　
路傍に子どもたちが描いた絵地図が立てられていた。街道上をウサギやタヌキも歩いているような力作である。
とはいうものの、あまり役に立ってくれそうにはなかった。（13：04　街道が三島市と函南町の境界らしい・接待茶屋の南か）

　
おそらく接待茶屋をすぎて、甲石坂に入ったあたりだろうか。他にも巨石系の見所もあったのだが、完全にスルーしている。
あのときは、上り坂と石畳を罵る気持ちしかなかったのだろう。（13：14　引き続き市町境界の道・接待茶屋から北）

　　　
登り続けてすさんでいた心を癒すかのような笹のトンネルである。
ここまで来れば、西坂のゴールも近い。（13：22　三島市と函南町桑原の間・芦ノ湖カントリークラブから南）

　　
ようやく西坂が終わる。ゴルフ場へ通じる舗装道路に出た。足元に石碑が立っている。
「是より江戸二十五里　是より京都百里」（13：31　まだ三島市と函南町桑原の間か・芦ノ湖カントリークラブ南）

　
右に曲がって進むと、正面に国道一号線が見えてくる。（13：37　この道も三島市と函南町桑原の間・峠茶屋西）

１号線に合流したあたりで野生のキジを見つける。
街道歩きを始めてサギが川辺によくいることはわかったが、さすがに野生のキジは初めてだ。
しばらく追いかけるが、カメラを向けると逃げてしまう。そのうち、キジは藪の中に入ってしまい見失ってしまった。

　
箱根峠846mに至る。この半日が街道歩きというより、ほとんど登山だったはずだ。
ここで静岡県を抜け、神奈川県箱根町である。（13：43　三島市と函南町桑原の境界から箱根町へ・ドライブイン箱根路北）

ここからしばらく歩道のない国道一号線を歩く。
いろいろ分岐しているが、他の道は自動車専用道路につながっているので、怖い思いはしても国道一号線を歩くのが正しい。
さっきまで登山道を歩いていたので、「歩道なし国道」とのギャップに悩む。というか、道を見失ったのではないかと不安になる。

　
突然、右側に箱根旧街道という碑がある。とっさに、道を間違ったかと悔恨の情にかられる。
しかし、実は正しく進んでおり、このガケのような階段が箱根へ向かう道であった。（14：00　箱根町箱根・道の駅箱根峠南）

　
ずんずん下ると、国道一号線をくぐるトンネルがある。
これをくぐりぬけると、いよいよ箱根の集落になる。（14：08　箱根町箱根・駒形神社西）


箱根の観光関係の従業員寮や企業の保養所、別荘めいた区域を抜けると国道一号線に合流すると、
いよいよ芦ノ湖畔の観光街である。しばらく茶店で休憩した後、そろうりと出発する。（14：36　箱根町箱根・箱根ホテル前）


芦ノ湖の遊覧船が戻ってきた。
霧が出て暗い上に小雨も降りだして、あまり美しくない。（14：39　箱根町箱根・レストラン箱根関所跡南）

　
国道から左に「箱根関所跡」の案内がある。そこはもう、完全に門前市をなすというありさまである。
参拝料でもとられそうな雰囲気だったが、さすがに普通に通してくれた。(14：41　箱根町箱根・箱根関所跡前）